無音盆踊り

テレビのワイドショーで「無音盆踊り」を紹介していた。

これは、愛知県東海市大田町で開かれた夏祭り「ザ・おおた・ジャンプフェスティバル」で試験的に実施されたもので、FMトランスミッターで盆踊りの局を流し、参加者はラジオを使って受信、イヤホンで聞きながら踊るというものである。将来的に祭りを深夜まで開催する場合の騒音対策が想定された実験とのことだ。

さすがに、すべての盆踊りを無音にした訳ではなく、一部の時間に試験的に行っただけのようだが、開催決定時から数多くのマスコミに取り上げられ、知名度の向上という点では大成功だったようである。

イヤホンで盆踊をすることの是非や、参加者が楽しかったかどうかは別にして、イベントのインパクトとしては見習うべきもの。先日ブログに書いた『アイデアのちから』で、記憶に残る要素とされている「単純明快、意外性、具体性、信頼性、感情訴求、物語性」のほとんどが網羅されている。特に前の三つ、「単純明快であり、意外性があり、具体的にイメージできる」という点で、ニュース性があることは間違いないだろう。

「ニュースを見て、どんなものか興味を持って参加した。予想通り音のない盆踊りはいまひとつだったが、イベント自体は夜店とかいろいろあって結構楽しかった」というのでもいいじゃないかと思う。イベントのソフトがしっかりしていれば、こうした奇をてらう話題づくりでの集客もありである。

ただ、間違いなくこれは、自分ではでてこないない発想ではある・・・