弓削島の「株式会社しまの会社」

 愛媛県上島町の弓削島にある「株式会社しまの会社」が運営する「しまでCafe」に行ってきた。
 ここの代表者である兼頭さんと、半年ほど前に東京でお会いして、一度行きたいとずっと思っていたのだが、偶然、隣の因島に仕事で行く機会ができたので、足を伸ばすことができた。

 天気もよく、夏の島は気持ちが良かった。
 運営されている「しまでカフェ」にもかなり利用者がいるみたいで、順調そうである。

 この「しまの会社」は、地域が自律的に発展するための機能となるべく、兼頭さんが中心となり、島の人々からも出資を受けて設立された会社である。兼頭さんは、実は島の出身者ではないのだが、島で様々な活動をしている人々と知り合い、その活動の熱意をカタチにする器として会社を設立するに至ったそうだ。
 現在は、「しまでCafe」の運営や、地域物産の開発と販売を行い、最近では耕作放棄地を農園に戻す活動をされているそうだ。

 地域の活性化を外から応援したり、研究したりする人は多い。(自分自身もそのひとりである)
 しかし、自分自身の生活の何年かをリスクテイクして、地域で活動できる人材はあまりいるものではない。「しまの会社」の運営が今後、どのようになるのか、それはわからない。地域の活性化は「やれば結果につながる」というものではないからだ。

 でも、やらなければ何の結果も出ないことは間違いない。弓削島で他所から来た人材が会社を作り、何かをしようとスタートした。それだけでもすごいこと。東京に居る自分の立場からは、ほんの少しの情報提供と、応援の気持ちしか送るものはないが、期待を込めて見守りたいと思っている。

 写真は、「しまでCafe」の前で兼頭さんと、近所の向島出身で、地域の活性化に興味を持ち、今は広島で地域活性化の活動に頑張っている大学生。